9月30日文化庁前でのスピーチについて

9月30日に文化庁前で行われたデモ中のスピーチでのわたしの言動について、多くの方からご指摘をいただきました。わたしも、あの日の自分のスピーチや、そのあとに声をあげてくださった女性の方、谷口岳さんのスピーチを含め動画を見返して、またTwitter上で頂いた言葉や、谷口さんの書かれたnote(0930文化庁前(続)0930文化庁前)も読ませていただきました。

まずあの日の私のスピーチでの言動について、謝罪したいと思います。わたしが話した内容とジェスチャーが、声を上げてくださった方、当事者の方々、スピーチを聞いた人、動画を見た人、その後のわたしのツイートを読まれた方を傷つけてしまったことを、とても反省しました。あのときは、女性の言葉や、谷口さんの言葉を、冷静に、まず聞くということもしっかりとできていませんでした。

わたしは以前、差別語や差別表現について調べる中でお話を伺わせて頂いた専門家の方が紹介してくださった本などを通して、「意図していなくても、差別と誤解されるような表現も、してはならない」ということを、学んだつもりになっていました。しかしわたしはあのとき、自分が直接関係した問題にばかり引きつけて話をし、自分が憤っているほうにばかり、話す内容を向けようとしたあまり、これまで色々なことを教えてくださった、わたしの質問に答えてくださった専門家の方々やインタビューさせて頂いた当事者の方、様々な実情についてお話を伺わせていただいた広告業界・映画業界の方にも、とても失礼なことをしてしまいました。世の中にあるさまざまな問題に関心を向けようとして、知ろうとしても、その中から最終的に自分が個人的に主張したい事柄しか話せないようであれば、それは意味がないと気づきました。わたしはそんな態度でいたのだと思います。そうした態度の自分が、浅はかな知識をもとに話して、人に知ってもらえることなどないし、むしろ多くの人に部落差別について誤解させてしまう可能性のある危険な姿勢だったと、とても反省しています。あの場でわたしのあとに声を上げてくださった方々は、もちろんわたしへ向けてだけ言っているわけではないとおっしゃっていましたが、わたしの言動について、スピーチだけでなく、その後にTwitter上やnoteでも丁寧にご指摘いただいたことに、感謝しています。

同和問題に限らず、あらゆる事柄について、知識がある・ない以前に、わたしは自分の言葉や表現が、今回のスピーチに限らず人を傷つけたこと、これから傷つけてしまうかもしれない可能性について、もう一度見つめ直そうと思います。そうした態度をその都度省みながら生きること、差別や社会問題について知ろうとし続けること、そのうえで覚悟を持って表現することが大事だと思います。そうして読むと、同和問題や、差別についてこれまで読んでいた本や、人と交わしたメールや、色々な文章が自分に返ってきています。当たり前のことですが、知識というのは誰かを批判するためではなくて、自分の過ちを認めるためにもあるのだと、改めて思います。わたしの言動で誤解を招いたこと、ものすごく深い部分まで傷つけてしまった人がいることを謝罪いたします。本当に申し訳ありませんでした。

2019.10.5

吉開菜央

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